『我が家の問題』

日本から、奥田英朗さんの『我が家の問題』を運んでもらった。
久しぶりの奥田さんの本、もったいなくて舐めるように大事に読書。
やっぱり今、家族の問題を書かせたら、彼が最高だと思う。

この本は『家日和』の続編的な作品。
夫婦・家族のありふれた日常を綺麗に切り取って作品にしている筆力は、
相変わらず素晴らしい。彼の視線はいつも優しいし、
さりげない日常への感謝の気持ちが底辺に感じられる。

「どうやら夫は、仕事ができないらしい・・・」という主婦としては
悩ましいキャッチコピーにそそられ、新婚夫婦の初めての夫婦喧嘩や
里帰りの憂鬱、子供が親の不仲・離婚問題に悩むせつない家族の問題・・。
どれも旬な、今を見つめる視線がとても新鮮で、読んでいても超納得。
特に最後の作品、子育てに専心する専業主婦が、気がつけば社会から
隔絶されたところで、生きてしまっているという、切ない現実が文章になり
男性視線だけれども、温かく、よく観察しているな~と感心してしまって・・・。

『家日和』にしても、この『我が家の問題』にしても短編が6~7編の本。
最後の1編が、必ず奥田さん自身のご家庭のお話かもと勘違いしてしまうほど
リアルな作品で、最後に心にジ~~ンと響くさりげない夫側からの夫婦愛を描き・・・。
いつもブログで読書評的なものを書くと、奥田さんの本を絶賛してしまう。
大ファンであるのは、間違いないなぁ~。

いつも同じ事を書いているかもしれないけれど、
『東京物語』・・彼が東京に出てきてからの話。
『家日和』そして、『我が家の問題』この3冊。
私は何度でも読み返してしまう。同じところで笑い、
同じところで、涙が滲んでしまうのだけど・・・。
奥田さんのシャイな素朴な人柄、ちょっと田舎者的な自覚のあるあたり
社会や人間をみつめるぶれない優しい目線、ちょっと面白い突っ込み。
この辺が多分、私は好きなのだと思います。
次の作品が楽しみだなぁ~~。
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by josek | 2014-07-30 01:56 | ブレイク | Trackback | Comments(0)